更新日時: 2019-08-05

第2章 いろいろな印刷物を読む

この章では、本機を使っていろいろな印刷物を読む方法を説明します。

2.1.原稿の置き方

印刷物によっては、原稿の置き方しだいで読み取りの精度を上げることができます。 うまく読ませるためには、まず以下の基本をマスターしておくとよいでしょう。

原稿の置き方のコツ

つぎに、各種印刷物を読ませる際の注意点を説明します。

書類の場合

A4の紙に書かれた書類は、本機がもっとも得意とする印刷物のひとつです。 そのため、読み取り精度は通常きわめて高く、読み取った内容をそのまま聴けば 内容を理解できます。

書籍の場合

小説などの書籍は、薄いものであれば読み取り精度が高いのですが、 通常の書籍ですとページが平坦にならないため、誤認識が起こる場合があります。 また、図表や数式が入っている教科書や専門用語の多い書籍などは 平らなものでも一部、正しく読まない部分もあります。

書籍を読ませる場合は、1ページずつめくって読み取ります。 本機は原稿の向きを自動的に認識しますので、 縦書き・横書きの文章にかかわらず正しく読み上げることができます。

原稿ガイドが付属する製品の場合

イラスト:書類を読み取っているところ

一体モデルの場合

イラスト:書類を読み取っているところ

文庫本や四六判程度の本であれば、見開きで2ページを一度に読み取ることもできます。 この場合、書籍のページをなるべく平らにした状態で読み取りをおこなってください。

ワンポイント
数十ページ以上の書籍を一度に読み取りたい場合は、 6.1. 連続読み取り で説明する 連続読み取り機能を使うと便利です。

2.2.手書き文字を読む

本機には手書き文字を認識する機能があります。 手紙やメモなど、手書きの文字が書かれていると思われる場合には 手書き読み取りという機能を使うことで、 手書きの文字も通常の活字と同様に読みあげることができます。

キー説明
手書き読み取りを実行するには、取り消し(Tab)キーを押しながら 読み取り(Enter)キーを2回押します。
注意
手書き文字の読み取り精度は、 各個人の文字のクセによってばらつきがあります。
ワンポイント
手書き読み取りでは、活字と手書き文字が混在する印刷物も 正しく読み上げることができます。 また、縦書き・横書きのどちらにも対応しています。 ただし、手書き読み取りは通常の読み取りよりも長い時間がかかりますので、 まず通常の読み取り操作を実行してみて、手書き文字が書かれていると 思われるときのみ手書き読み取りをおこなうのがよいでしょう。

2.3.ページ補正をおこなう

本機では、通常存在するあらゆる印刷物にまんべんなく 対応できるような方法で読み上げをおこないますが、 印刷物によっては、この読む上げがわかりにくい場合があります。 このような場合、本機では特定の方法でページ補正を おこなうことによって、そのページをよりわかりやすい方法で 読み上げることができます。

キー説明
いま読んでいるページの補正方法を変更するには、 操作パネルの右上端にあるバックスペース(BS)キーを押しながら プラス(+)キーを押します。

このキーを押すたびに、ページ補正の方法が 「一般的な印刷物」→「書籍」→「一段組み」→「複雑な段組み」→「表形式」→「補正しない」 の順に変わっていきます。決定したいところで読み取り(Enter)キーを押すと、 補正方法が決定され、現在のページがその方法に補正されて読み上げられるようになります。

イラスト:ページ補正

ページ補正の方法には、以下のものがあります:

ワンポイント
あるページ補正方法でうまく読まない場合は、 別のページ補正に切り換えてみてください。
注意
ページ補正を「複雑な段組み」にした場合、 読み上げまでに時間がかかる場合があります。 故障ではありませんので、そのまま読み上げが始まるまでお待ちください。

2.4.漢字の詳細読み

本機はときどき漢字を間違えて読むことがあります。また、同じ読みをもつ 異なる漢字からなる単語で、音声で読んだだけでは区別できない単語もあります (たとえば「公海」「黄海」「紅海」など)。このような場合、 本機では漢字の詳細読みという操作を 使って、漢字を1文字ずつ細かく読み上げることができます。

キー説明
漢字の詳細読みをおこなうには、 取り消し(Tab)キーを押しながら 左キーまたは右キーを押します。

漢字の詳細読みをおこなう場合、本機は通常の文よりもさらに細かい単位で移動します。 本機は現在読み上げている文字の位置を覚えており、この後、 続けて取り消し(Tab)キーを押しながら 左キーを押すとひとつ前の文字を、 右キーを押すとひとつ次の文字を読み上げていきます。

イラスト:漢字の詳細読み

詳細読みをやめるには、上キーまたは下キー、 あるいは停止・再開(5)キーを押すと、 通常の文を読み上げる状態に戻ります。