この章では、読み取った印刷物を活用するいろいろな方法を説明します。
よむべえでは、1回の読み取り操作で取得した印刷物の内容はすべて ページという単位で保存されています。毎回、読み取りをおこなうたびに、新しいページが追加されます。前に読み取った内容をふたたび聴きたい場合には、 ページの移動という操作をおこないます。こうすることにより、よむべえが現在読んでいるページを切り換えることができます。
よむべえは、それまでに読み取った印刷物の内容 (ページ) をすべて保存しています。これらはあとからもう一度読み上げることができるようになっていますが、保存されるページの数が増えてくるとわかりにくくなってきます。このため、よむべえでは各ページを文書というまとまりに分けてあります。文書は、ページの束のようなものと考えてください。各文書は日付ごとに名前がつけられており「○月○日の文書」のように呼ばれます。たとえば 4月4日によむべえを起動し、5枚 (5ページ分) のチラシを読み取ってから電源を切ったとすると、4月4日の文書にはこの5ページが入ることになります。このように、ある日に読み取った印刷物をよむべえ上で文書として保存しておけば、あとでこれらをひとつの「まとまり」として読み上げることができます。
よむべえは 1日1回、最初のページを読み取る前に 「新しい文書を作成します」とアナウンスします。このとき新しい文書が作成され、以後、読み取ったページはすべてこの文書に格納されます。通常は電源を切るまでこの文書が「開かれた」状態になっています。読み取ったページは、つねに開かれている文書に追加されます。
現在開かれている文書内のページは、前述のページの移動操作を使って読み上げることができます。しかし、前の日に読み取った文書のページを読み上げることはできません。別の文書のページを読み上げるには、現在の文書を閉じて別の文書を開く必要があります。これを文書の移動と呼びます。
たとえば「4月5日の文書」が開かれている状態で、ひとつ前の文書に移動すると、4月5日の文書が閉じられ、「4月4日の文書」が開かれます。この後、4月4日に読み取った内容を読み上げたり、この文書に対してさらにページを追加したりすることができます。
よむべえ内部には大量の情報を保持することができますので、通常は読み取ったページを消す必要はありません。しかし、そのページがとくに必要ない場合は ページの削除という操作をおこなうと読み取った内容を削除することができます。
パソコンをお持ちの方は、よむべえで読み取った印刷物の内容をパソコンに転送することができます。この操作をおこなうには、市販のUSBメモリが必要です。まず、USBメモリをよむべえのUSBポートに差し込み、 テキスト保存という操作を実行します。その後、USBメモリをパソコンに差し込むと、パソコン上から保存した内容をテキスト形式のファイルとして読み込むことができます。
文書の保存をおこなうには、拡張メニューという機能を使います。よむべえでは、あまり頻繁におこなわない操作は通常のキー操作ではなく、拡張メニューを呼び出して実行します。
「拡張メニュー」というアナウンスがあり、 その後、上下のキーで項目が選択できる状態になります。 ここで下キーを4回押すと 「4. テキスト保存」とアナウンスしますので、 この状態で停止・再開キーを押します。
重要な印刷物を読み取ったときや、文書の中のある部分をあとから何度も読みたいときは、しおりというものを使います。よむべえでは、文書中にしおりをつけておくと、あとからその箇所へかんたんにジャンプできます。
しおりはひとつの文書につき何箇所でもつけることができ、その位置は電源を切った後も保存されます。文書中のどこにいても、しおりのついた箇所には一瞬でジャンプできます。
よむべえを長く使っていくうちに、多くの文書がよむべえ内部に 蓄積されています。「前の文書」「次の文書」の操作を使って、 これらの文書をひとつずつ戻っていくのは大変です。 ここでは、過去に読み取った文書から自分が読みたい文書を 探しだすための機能を説明します。
また、ひとつの文書内に多くのページがあるときは、 特定のページ番号に一瞬で移動できる機能が用意されています。